プリンターと複合機、インクジェットとレーザーの違いとは?

インクジェット

家庭やオフィスでプリンターを購入しようと思った時、どのような基準で選びますか?
多くの方が価格をまずチェックするのではないでしょうか。

しかし、大型家電量販店やネットショップを覗いてみると、プリンターの価格は数万円の機種から100万円以上のものまでまさに千差万別です。

プリンターをざっくりと分類すると、

  • コンピュータで作成したファイルなどを出力する機能に特化した「プリンター」
  • そのプリンターに様々な機能が追加された「コピー機(複合機)」

に大別することができます。
そして、それぞれに「インクジェット」式「レーザー」式の印刷方式を採用した機器があります。

これが価格に幅が出る理由のひとつと言えます。

プリンターの種類

機能 印刷方式
プリンター 印刷(プリント出力)機能に特化 インクジェット
レーザー(カラー・モノクロ)

まずはそれぞれの違いや特長についてご紹介します。

「プリンター」と「コピー機(複合機)」の違いとは?

印刷(プリント出力)機能のみを搭載した「プリンター」に対して、コピー機(複合機)に追加されている機能は、大きく以下の3つが挙げられます。

  • コピー機能
  • スキャナー機能
  • FAX機能

コピー機がよく1台4役と表されるのは、このためです。

ただ、最近は【スキャナー機能】や【コピー機能】などを搭載した「プリンター」も登場しています。
そのため、本サイトでは【FAX機能】をひとつのラインとして、「プリンター」と「コピー機(複合機)」を区別したいと思います。

表2.「プリンター」と「コピー機(複合機)」の搭載機能

プリント機能 コピー機能 スキャナー機能 FAX機能
プリンター
※搭載機もあり

※搭載機もあり
×
コピー機(複合機)
「プリンター」と「コピー機(複合機)」の違いは…
印刷以外の機能(特にFAX機能)を搭載しているか否か

「プリンター」と「コピー機(複合機)」の本体価格は?

本サイトでは

  1. インクジェットプリンタ―
  2. インクジェットコピー機(複合機)
  3. カラーレーザープリンター
  4. カラーレーザーコピー機(複合機)
  5. モノクロレーザープリンター
  6. モノクロレーザーコピー機(複合機)

の6種類について、おすすめの機種をご紹介しています。

その各ジャンルから、1機種ずつを選んでみました。

表3.本サイトで紹介している各ジャンルの機種の価格

種類 機種名 メーカー 価格
インクジェットプリンタ PIXUS PRO-1 キヤノン 66,800円
※標準価格
モノクロレーザープリンター LP-S4250 エプソン 139,980円
※エプソンダイレクトショップ販売価格
カラーレーザープリンター P-S9000 エプソン 139,980円
※エプソンダイレクトショップ販売価格
インクジェットコピー機(複合機) MFC-J5820DN ブラザー 49,140円
※標準価格
モノクロレーザーコピー機(複合機) MX-M356FP シャープ ,510,000円
※希望小売価格
カラーレーザーコピー機(複合機) R-ADV C3530F キヤノン 1,650,000円
※標準価格
POINT
機能や部品、カラーが増えればそれだけ高価になる!

当然ながら、搭載している機能が少ない「プリンター」の方が「コピー機(複合機)」よりも安く、カラー出力ができる機種よりもモノクロ専用機の方が安く、導入しやすい価格となっています。

ただ、「プリンター」や「コピー機(複合機)」の価格は機種や店舗などによって大きく異なります。もちろん、古い機種であれば値段が下がりますし、キャンペーンやセールなどを狙えば掘り出し物を手にできることもあります。

さらに、新品ではなく中古製品を購入するという方法もありますし、現金購入なのかリースを組むのかといった導入方法によっても支払い金額は大きく変わります。

「インクジェット」と「レーザー」の違いは?

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「インクジェット」と「レーザー」の差は、紙に印刷する方式の違いです。それにともない、使用するインクの種類(呼び方)が以下のように異なります。

  • 「インクジェット」機…【インクカートリッジ】
  • 「レーザー」機   …【トナーカートリッジ】

「インクジェット」は、インクを直接紙にふきつけて文字などを印刷します。各メーカーが様々な技術を独自開発しており、インクの種類やインクを吹き付ける方法などはそれぞれ異なっていますが、熱や圧力をかけることでインクを微粒子に変え、それを紙に飛ばして印刷するという点は同じです。

「レーザー」は、感光体(ドラム)にレーザー光を当てて印刷内容を描き、そこに静電気を使って粉(トナー)を付着させてから紙に転写する方式です。
例えるなら、「インクジェット」が紙に直接描く絵画であるのに対して、「レーザー」はドラムという版を経由する版画と言えます。

イラスト1.「レーザー」機の印字イメージ

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前項で掲載した価格表では、「インクジェット」機よりも「レーザー」機の方が高価でしたが、感光体(ドラム)を内蔵していることがその大きな要因と言えます。
ちなみに、メーカーによっては「レーザープリンター」ではなく「ページプリンター」という呼び方をしている場合もあります。

「インクジェット」と「レーザー」のメリット&デメリット

印刷の方式が大きく違う「インクジェット」と「レーザー」ですが、それぞれにメリット(得意分野)とデメリット(苦手分野)があります。

前項で「インクジェット」を絵画、「レーザー」を版画に例えましたが、1枚1枚を美しく印刷するという点では「インクジェット」が、スピード重視の大量生産では「レーザー」が優れていると言えます。ただ、「インクジェット」が誇る美しさにも弱点があります。

写真やイラストの印刷いおいては、「インクジェット」がその品質において「レーザー」を凌駕するのですが、専用紙ではなく普通紙を使用するビジネス文書などの印刷は苦手です。どうしてもインクによる【にじみ】が生じてしまうのです。

社内文書ならともかく、社外に提出するような書面の印刷には文字がくっきりしていて読みやすい「レーザー」機がおすすめです。また、印刷に要する時間も長いため、忙しいオフィスでの使用には向いていません。

表4.「インクジェット」と「レーザー」のメリットとデメリット

メリット デメリット
インクジェット ・本体価格が安く個人用としても導入しやすい
・写真やイラストなど美しい印刷に最適
・本体が小さく簡単に持ち運びができる
・電力使用量が少ない
・一般的に印刷スピードが遅いので、大量印刷には不向き
・文字が多いビジネス文書やモノクロ印刷には不向き
・使う頻度が少ないとインクが詰まることがある
・インクの交換や給紙の回数が多い
レーザー(カラー・モノクロ) ・印刷も早く、大量の印刷(特にビジネス文書)を行うオフィスには最適
・インクジェット機のような滲みがなく、文字が読みやすい
・インク(トナー)の交換や給紙の回数が少ない
・写真やイラストなどの品質が低い
・インクジェットプリンターに比べると本体価格が高い
・サイズの大きい機種が多いので占有面積が広い
・消費電力が多い
POINT
写真やイラストなら「インクジェット」機
くっきりと美しい文字なら「レーザー」機

印刷コストはどちらが安い?

「インクジェット」機と「レーザー」機ではどちらが1枚あたりの印刷コストがかかるでしょうか。

写真やイラストなどの美しい印刷物を時間をかけて出力する「インクジェット」の方が、「レーザー」機よりも当然印刷コストがかかる…と言いたいところですが、近年の技術革新により、そうとも言えない状況となっています。

実際に、本サイトで紹介しているキヤノンのPIXUS iP8730(インクジェットプリンター)とLBP842C(カラーレーザプリンター)を比べてみると、以下のようになります。

表5.「インクジェット」機と「レーザー」機の印刷コスト

機種名 印刷スピード(カラー) ランニングコスト(A4・普通紙・カラー)
PIXUS iP8730 10.4枚/ カラー約8.6円
※大容量カートリッジ使用
LBP842C 31枚/分/ カラー10.9円
※大容量カートリッジ使用
POINT
「レーザー」機の方が印刷コストが安い…は間違いです!

最近は、各メーカーが「ビジネス向けインクジェット」というジャンルを設け、これまでの「インクジェット機は印刷がキレイだけどコストがかかる」というイメージを覆す製品が数多く登場しています。

ただ、前述の通り、ビジネス文書の印刷品質の問題(文字のにじみ)や、印刷スピードが遅く大量印刷には向かないといったデメリットのため、まだまだオフィスでは「レーザー」機が幅をきかせています。

また、「レーザー」機のトナーに比べると、「インクジェット」機のインクは印刷できる枚数が少なく、頻繁に交換しなければなりません。そうした価格にあらわれない手間も導入の際には考慮する必要があります。

「インクジェット」機、「レーザー」機の国内シェア

「インクジェット」機の国内における出荷台数シェア(2015年)は以下の通りです。

キヤノンとエプソンで86%以上を占めており、年々そのシェアは広がっています。ちなみに、出荷台数のうち86.5%はプリント機能のほかにコピー機能やスキャン機能を搭載した「コピー機(複合機)」でした。

グラフ1.「インクジェット」機の国内シェア(2015年)

「レーザー」機の国内における出荷台数シェア(2015年)は以下の通りです。

「インクジェット」同様にキヤノンが1位で、以下、リコー、NEC、セイコーエプソン、富士ゼロックスがつづいいています。

グラフ2.「レーザー」機の国内シェア

大きな事業所などでは、レーザーコピー機(複合機)の導入を検討する場合もあると思います。その際、中古製品を購入するという選択肢もあります。

その際、上記の国内シェアを思い出していただくといいかもしれません。もちろん、機種によって違いはありますが、国内シェアの高いメーカーの商品は「国内にたくさん流通している」と言えます。

つまり、中古製品も多く流通しているということです。

多く流通しているということは、価格が下がる可能性が高いと言えます。さらに、修理に必要な部品が手に入りやすいというメリットもあるでしょう。

ぜひ機種選びの参考にしてみてください。

最適の1台を選ぶポイントは?

これまでにご紹介してきた内容を表にまとめてみると以下のようになります。

表6.ジャンル別特徴

プリンター コピー機(複合機)
インクジェット ・本体価格が安く個人用としても導入しやすい
・写真やイラストなど美しい印刷に最適
・本体が小さく簡単に持ち運びができる
・電力使用量が少ない
・一般的に印刷スピードが遅いので、大量印刷には不向き
・文字が多いビジネス文書やモノクロ印刷には不向き
レーザー(カラー・モノクロ) ・印刷も早く、大量の印刷(特にビジネス文書)を行うオフィスには最適
・インクジェット機のような滲みがなく、文字が読みやすい
・インクジェットプリンターに比べると本体価格が高い
・サイズの大きい機種が多いので占有面積が広い
POINT
各ジャンルの特徴を踏まえた機種選びが重要です!

まとめ

価格的にもっとも導入しやすいのは…

「インクジェットプリンター」です。例えば美しい年賀状を印刷したい!という方にはうってつけです。

逆にもっとも高価なのは…「カラーレーザーコピー機(複合機)」ですが、コピー機能やスキャナー機能、FAX機能などを搭載しているので、特にビジネスの現場では大いに活躍してくれるでしょう。大量印刷にもしっかりと応えてくれます。

文字のにじみなどが気にならないなら…

「インクジェットコピー機(複合機)」がおすすめです。

最近では、各メーカーがビジネス向けインクジェットというジャンルに力を入れており、「レーザー」機に負けない印刷スピードの機種が数多く登場しています。

FAX機能はいらないなら…

「レーザープリンタ―」が最適です。

ほとんどの印刷物がモノクロ(白黒)であれば、「モノクロレーザープリンター」をチョイスすることで導入価格を抑えることができます。

もしあなたがどんなジャンルの機種を選ぶか迷っているなら、まずは、どのように使用したいか、を考えてみてください。

本サイトではジャンル別におすすめの機種を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。あなたに用途に合った、最適の1台に出会えることを祈っております!

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